興和は栄町ビル、ニューサカエビルビル、及び丸栄の一体再開発を検討しています。詳細は明らかになっていないものの、総事業費は2000億円程度の予定で、ツインタワー、東京ミッドタウンのような開発を目指します。
進まぬ計画、現在の状況
興和は一体再開発前の土地活用として、暫定施設を建設するとしており、先駆けて閉店した丸栄本館の跡地には2022年3月、暫定的な商業施設「マルエイガレリア」がオープンしました。興和のプレスリリースによればマルエイガレリアの定期賃貸借期間は10年で、計画が順調に進めば2032年頃に解体され、本開発が始まるかもしれません。
しかし、2018年の日経の記事によれば1部地権者との交渉が難航しており、報道から5年が経過した今も再開発計画について新しい情報がなく、先行きは不透明になっています。
ちなみに、その地権者についてですが、街区の真ん中にある証券会社の本社ビルではないかと噂されています。というのもそれ以外の全ての敷地を興和グループが所有しているためです。赤で示したところは興和グループの所有。(中日新聞)
地権者との交渉について、現在考えられるのは、
①中央の証券会社との交渉が上手くいってない②栄町ビルもしくはニューサカエビルには複数の地権者がいてその誰かが反対している③地権者との交渉はまとまっており、現在は計画の立案を進めている。
この3つになると思います。いずれにしても公式発表を待つしかありませんね。
栄町ビル解体撤去工事の進捗
北西からです。半分近くの高さになりました。解体工事は1年半の予定ですので、あと半年強で完了するでしょうか。
南西からも見てみました。やはりかなり広い敷地ですね。単体でも100m級のビルを建てれそうです。敷地面積は約3900㎡、街区全体では約7000㎡あります。
最も低いところで3階ほどの高さになっています。栄町ビルは「名古屋国際ホテル」が入っていました。地下の「栄町ビル名店街」もご存知の方は多いのでないでしょうか。
以前ここにはカラオケJOYJOYのビルがありました。隣の24番街区(サンシャインサカエがあるブロック)の興和が建てたビルに移転しました。積極的に再開発用地の準備をしているようです。
このビルです。昨年の9月頃に解体が始まり、すぐに撤去されていました。
こちらのビルに移転済みです。
ニューサカエビル
こちらはニューサカエビルです。まだテナントが入っており、解体工事は暫く先になりそうですね。ところで、栄町ビルではテナントが退去せず裁判沙汰になっていました。報道が全くないため計画が凍結されたかとも心配になりましたが、節々で興和のやる気を感じています。
最後に広角で見てみましょう。写真左端にはマルエイガレリアが写っています。二つのタワーを空中回廊で結ぶ構想もあるようで、総事業費や一体再開発への強いこだわりも考慮すると、絶対に手を抜かない、夢のある再開発にしたいという意気込みがあるように思えます。完成がいつになるかはまだ不透明ですが、できるだけ早く、しかし名古屋で過去最高の再開発を実現してほしいですね。首を長くして待ちたいです。
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